App-V
XenAppおよびXenDesktopでのApp-Vの使用
Microsoft Application Virtualization(App-V)を使用すると、アプリケーションをサービスとして展開、更新、およびサポートできます。ユーザーは、自分のデバイスにインストールすることなくこれらのアプリケーションにアクセスできます。App-VおよびMicrosoft User State Virtualization(USV)では、場所やインターネット接続を問わずに、ユーザーにアプリケーションやデータへのアクセスを提供できます。
次の表は、サポートされるバージョンの一覧です。
App-V | XenDesktopおよびXenAppのバージョン | |
---|---|---|
Delivery Controller | VDA | |
5.0および5.0 SP1 | XenDesktop 7以降、XenApp 7.5以降 | 7.0以降 |
5.0 SP2 | XenDesktop 7以降、XenApp 7.5以降 | 7.1以降 |
5.0 SP3および5.1 | XenDesktop 7.6以降、XenApp 7.6以降 | 7.6.300~最新バージョン |
Windows Server 2016でのApp-V | XenDesktop 7.12以降、XenApp 7.12以降 | 7.12以降 |
App-Vクライアントは、アプリケーションへのオフラインアクセスをサポートしません。App-Vの統合機能により、アプリケーションでのSMB共有の使用がサポートされます。HTTPプロトコルはサポートされません。
App-Vについて詳しくは、Microsoft社のドキュメントを参照してください。以下に、本書で説明するApp-Vコンポーネントの概要を示します。
- 管理サーバーApp-Vインフラストラクチャを管理したり、App-Vデスクトップクライアントやリモートデスクトップサービスクライアントに仮想アプリケーションを配信したりするための中央管理コンソールです。App-V管理サーバーは、セキュリティ、測定、監視、および管理者によって要求されるデータ収集を認証、要求、および提供します。このサーバーは、Active Directoryといくつかのツールを使用してユーザーとアプリケーションを管理します。
- 公開サーバー。App-Vクライアントに特定ユーザー用のアプリケーションを提供し、ストリーム配信用の仮想アプリケーションパッケージをホストします。これらのパッケージは、管理サーバーから取得されます。
- クライアント。公開サーバーから仮想アプリケーションを取得したり、クライアント上のアプリケーションを公開したり、Windowsデバイス上で仮想環境のランタイムを自動的にセットアップおよび管理したりします。App-VクライアントはVDAにインストールされ、VDAには、各ユーザープロファイルのレジストリやファイルの変更など、ユーザー固有の仮想アプリケーション設定が格納されます。
アプリケーションは、事前構成やオペレーティングシステム設定の変更を行わなくても、シームレスに使用可能になります。以下の方法で、サーバーOSおよびデスクトップOSのデリバリーグループからApp-Vアプリケーションを起動できます。
- Citrix Receiverを使用して起動する。
- [スタート]メニューから起動する。
- App-VクライアントおよびCitrix Receiverを使用して起動する。
- 複数のデバイス上のアプリケーションを複数ユーザーが同時に起動する。
- Citrix StoreFrontから起動する。
App-Vアプリケーションのプロパティに対する変更は、そのアプリケーションの起動時に適用されます。たとえば、アプリケーションの表示名やアイコンを変更した場合、ユーザーがそのアプリケーションを起動すると変更内容が表示されます。
管理方式
App-V Sequencerで作成され、その後App-Vサーバーまたはネットワーク共有のいずれかに配置されたApp-Vパッケージを使用できます。
-
App-Vサーバー: App-Vサーバー上のパッケージからアプリケーションを使用するには、検出、構成、およびVDAへのダウンロードのためにStudioとApp-Vサーバー間の通信を継続する必要があります。この通信により、ハードウェア、インフラストラクチャ、および管理にオーバーヘッドが生じます。StudioとApp-Vサーバーは、特にユーザーの権限においては、同期されたままである必要があります。
これは、App-VパッケージとアプリケーションアクセスにStudioとApp-Vサーバーコンソールの両方が必要なため、デュアル管理の管理方式と呼ばれています。この方式は、App-VとCitrix環境が緊密に統合されている場合に最適に機能します。
-
ネットワーク共有:ネットワーク共有に置かれたパッケージを使用すると、App-Vサーバーとデータベースインフラストラクチャ間のStudioの依存関係が排除されるため、オーバーヘッドが軽減されます(この場合も、Microsoft App-V Clientを各VDAにインストールする必要があります)。
App-Vパッケージとアプリケーションの使用にはStudioコンソールのみが必要なため、これはシングル管理の管理方法と呼ばれます。ネットワーク共有を検索し、1つまたは複数のApp-Vパッケージを、ネットワーク共有からサイトレベルのアプリケーションライブラリに追加します。
アプリケーションライブラリとは、App-Vパッケージに関する情報を保存するキャッシングリポジトリを表すCitrixの用語です。またアプリケーションライブラリでは、ほかのCitrixアプリケーションの配信テクノロジに関する情報も保存されます。
いずれかの管理方式を使用することも、両方の管理方式を同時に使用することもできます。つまり、アプリケーションをデリバリーグループに追加する場合、App-Vサーバーとネットワーク共有に置かれたApp-Vパッケージのどちらからもアプリケーションを追加できます。
Studioのナビゲーションペインで、[構成]>[App-V公開] の順に選択すると、App-Vパッケージの名前とソースが表示されます。ソースの列には、パッケージがApp-Vサーバーにあるか、またはアプリケーションライブラリにキャッシュされているかが表示されます。パッケージを選択すると、詳細ペインにパッケージ内のアプリケーションが一覧表示されます。
負荷分散App-Vサーバー
デュアル管理方式を使用している場合は、DNSラウンドロビンを使用した負荷分散管理および公開サーバーがサポートされています。Netscaler、F5(または同様の)仮想IPを使用する管理サーバーの負荷分散は、StudioがリモートPowerShell経由で管理サーバーと通信する必要があるため、サポートされていません。詳しくは、Citrixブログの記事を参照してください。
分離グループ
App-Vシングル管理方式を使用するときは、分離グループを作成して、サンドボックスで実行する必要がある相互依存のアプリケーションのグループを指定できるようにします。この機能は、App-V接続グループと大きな違いはありませんが、同一ではありません。App-V管理サーバーで使用する必須またはオプションのパッケージ用語の代わりに、自動の明示的なパッケージ展開オプションが使用されます。
- ユーザーがApp-Vアプリケーション(プライマリアプリケーション)を起動すると、自動包含対象としてマークされている他のアプリケーションパッケージ用に分離グループが検索されます。それらのパッケージは自動的にダウンロードされ、分離グループに含められます。それらのパッケージを、プライマリアプリケーションを含むデリバリーグループに追加する必要はありません。
- 明示的包含対象としてマークされている分離グループのアプリケーションパッケージは、プライマリアプリケーションが含まれる同じデリバリーグループにそのアプリケーションを明示的に追加した場合に限りダウンロードされます。
これにより、すべてのユーザーがグローバルに使用できる自動包含アプリケーションが混在する分離グループの作成が可能となります。さらにこのグループには、一連のプラグインと(特定のライセンス制約のある)その他のアプリケーションを含めることができます。それにより、追加の分離グループを作成することなく特定のユーザー(デリバリーグループを通して特定)に制限できます。
たとえば、アプリケーション「app-a」を実行するにはJRE 1.7が必要です。(明示的展開の種類の)app-aと(自動展開の種類の)JRE 1.7を含む分離グループを作成できます。その後、それらのApp-Vパッケージを1つまたは複数のデリバリーグループに追加します。ユーザーがapp-aを実行すると、JRE 1.7が自動的にapp-aで展開されます。
アプリケーションは複数のApp-V分離グループに追加することができます。ただし、ユーザーがそのアプリケーションを起動したときは、アプリケーションが追加された最初の分離グループが常に使用されます。そのアプリケーションを含む他の分離グループに順位を付けすること、またはこれらを優先することはできません。
セットアップ
次の表は、XenAppおよびXenDesktopでApp-Vを使用する場合のセットアップ作業の順序をまとめたものです。
シングル管理 | デュアル管理 | タスク |
---|---|---|
○ | ○ | App-Vを展開する |
○ | ○ | パッケージングと配置 |
○ | StudioでのApp-Vサーバーアドレスの構成 | |
○ | ○ | VDAマシンへのソフトウェアのインストール |
○ | アプリケーションライブラリへのApp-Vパッケージの追加 | |
○ | App-V分離グループの追加(オプション) | |
○ | ○ | デリバリーグループへのApp-Vアプリケーションの追加 |
Microsoft App-Vの展開
App-Vの展開手順については、https://docs.microsoft.com/en-us/microsoft-desktop-optimization-pack/?redirectedfrom=MSDNを参照してください。
必要に応じて、App-V公開サーバーの設定を変更します。ControllerでSDKのコマンドレットを使用することをお勧めします。詳しくは、SDKのドキュメントを参照してください。
- 公開サーバーの設定を表示するには、Get-CtxAppvServerSetting -AppVPublishingServer <pubServer> と入力します。
- App-Vアプリケーションが正しく起動するようにするには、Set-CtxAppvServerSetting –UserRefreshonLogon 0 と入力します。
GPOポリシーを使って公開サーバー設定を管理していた環境では、コマンドレットでの設定を含めて、すべてのApp-V統合設定よりもGPOでの設定が優先されてしまいます。そのため、App-Vアプリケーションの起動に失敗する可能性があります。この問題を避けるために、すべてのGPOポリシー設定を削除し、その後SDKを使用してこれらの設定を行うことを推奨します。
パッケージングと配置
どちらの管理方式でも、App-V Sequencerを使用してアプリケーションパッケージを作成します。詳しくは、Microsoft社のドキュメントを参照してください。
- シングル管理方式では、汎用名前付け規則またはサーバーメッセージブロックで共有されるネットワークの場所でパッケージを利用できるようにします。アプリケーションをデリバリーグループに追加するStudio管理者が、少なくともその場所の読み取りアクセス権限を保有していることを確認します。
- デュアル管理方式では、UNCパスからApp-V管理サーバーにパッケージを公開します。(HTTP URLからの公開はサポートされていません。)
パッケージがApp-Vサーバーにあるか、ネットワーク共有上にあるかにかかわらず、Studio管理者がアクセスできるよう、そのパッケージに適切なセキュリティ権限が付与されていることを確認します。ネットワーク共有は「認証ユーザー」と共有し、デフォルトで、VDAとStudioの両方に読み取りアクセス権限が付与される必要があります。
StudioでのApp-Vサーバーアドレスの構成
重要:
それらのサーバーで非デフォルトのプロパティ値を使用する場合、ControllerのPowerShellコマンドレットを使用してApp-Vサーバーのアドレスを指定することをお勧めします。詳しくは、SDKのドキュメントを参照してください。StudioでApp-Vサーバーのアドレスを変更すると、指定したサーバー接続プロパティの一部がデフォルト値にリセットされることがあります。VDAでは、これらのプロパティがApp-V公開サーバーへの接続に使用されます。この事象が発生した場合、サーバーで、リセットされたプロパティの非デフォルト値を再構成してください。
この手順は、デュアル管理方式にのみ適用されます。
デュアル管理方式では、サイトの作成中または作成後に、App-V Management serverおよび公開サーバーのアドレスを指定します。この作業は、サイトの作成中または作成後に実行できます。
サイトの作成中に実行する場合:
- ウィザードの App-V ページで、Microsoft App-V Management serverのURLと、App-V公開サーバーのURLおよびポート番号を入力します。ウィザードを続行する前に接続をテストします。テストに失敗した場合は、下記のトラブルシューティングのセクションを参照してください。
サイトの作成後に実行する場合:
- Studioのナビゲーションペインで、[構成]>[App-V公開] の順に選択します。
- 以前にApp-Vサーバーアドレスを指定していない場合は、[操作] ウィンドウで [Microsoftサーバーの追加] を選択します。
- App-Vサーバーのアドレスを変更するには、[操作]ウィンドウで [Microsoftサーバーの編集] を選択します。
- Microsoft App-V Management serverのURLと、App-V公開サーバーのURLおよびポート番号を入力します。
- ダイアログボックスを閉じる前に、これらのサーバーへの接続をテストします。テストに失敗した場合は、下記のトラブルシューティングのセクションを参照してください。
その後、App-V管理サーバーと公開サーバーへのすべてのリンクを削除し、それらのサーバーからStudioがApp-Vパッケージを検出しないようにするには、[操作]ペインで [Microsoftサーバーの削除] を選択します。この操作は、それらのサーバーに置かれたパッケージのアプリケーションが、現在どのデリバリーグループでも公開されていない場合に限り実行できます。公開されている場合は、App-Vサーバーを削除する前に、そのアプリケーションをデリバリーグループから削除する必要があります。
VDAマシンへのソフトウェアのインストール
VDAがインストールされたマシンには、App-Vをサポートするために、2セットのソフトウェアをインストールする必要があります。1セットはMicrosoft社、もう1セットはCitrixのソフトウェアです。
Microsoft App-Vクライアント
公開サーバーから仮想アプリケーションを取得し、クライアント上のアプリケーションを公開し、Windowsデバイスにランタイムの仮想環境を自動的にセットアップおよび管理するソフトウェアです。App-Vクライアントには、各ユーザープロファイルのレジストリやファイルの変更など、ユーザー固有の仮想アプリケーション設定が格納されます。
App-V Clientは、Microsoft社から提供されます。App-Vクライアントを、VDAがインストールされた各マシン、または仮想マシンを作成するためにマシンカタログで使用されるマスターイメージにインストールします。注: Windows 10(1607以降)およびWindows Server 2016には、App-V Clientが既に含まれています。これらのOSでのみ、PowerShellコマンドレットのEnable-AppV(パラメーターなし)を実行してApp-Vクライアントを有効にします。Get-AppVStatus コマンドレットは現在の有効性の状態を取得します。
ヒント: App-V Clientをインストールしたら、管理者権限でPowerShellのGet-AppvClientConfigurationコマンドレットを実行し、EnablePackageScriptsが1に設定されていることを確認します。1に設定されていない場合は、Set-AppvClientConfiguration -EnablePackageScripts $trueを実行します。
Citrix App-Vコンポーネント
Citrix App-Vコンポーネントソフトウェアは、VDAのインストール時にデフォルトでインストールされ、有効化されます。
VDAのインストール時にこのデフォルトの操作を制御することもできます。グラフィカルインターフェイスの場合は、[追加コンポーネント] ページの [Citrix Personalization for App-V - VDA] チェックボックスをオフにします。コマンドラインインターフェイスの場合は、「/exclude “Citrix Personalization for App-V - VDA”」オプションを追加します。
VDAのインストール中にCitrix App-Vコンポーネントのインストールを意図的に無効化し、後でApp-Vアプリケーションを使用する必要が生じた場合:Windowsの[プログラムと機能]の一覧で [Citrix Virtual Delivery Agent] を右クリックし、[変更] を選択します。ウィザードが起動されます。そのウィザードで、App-V公開コンポーネントをインストールおよび有効化するオプションを有効にします。
アプリケーションライブラリでのApp-Vパッケージの追加または削除
これらの手順は、シングル管理方式にのみ適用されます。
少なくとも、App-Vパッケージが置かれたネットワーク共有への読み取りアクセスを保有している必要があります。
アプリケーションライブラリへのApp-Vパッケージの追加
- Studioのナビゲーションペインで、[構成]>[App-V公開] の順に選択します。
- [操作]ペインで [パッケージの追加] を選択します。
- App-Vパッケージの置かれたネットワーク共有を検索し、1つまたは複数のパッケージを選択します。
- [追加] をクリックします。
アプリケーションライブラリからのApp-Vパッケージの削除
アプリケーションライブラリからApp-Vパッケージを削除すると、Studio App-V公開ノードの表示からApp-Vパッケージが削除されます。ただし、App-Vパッケージのアプリケーションはデリバリーグループから削除されません。それらのアプリケーションは起動されたままになります。パッケージは、物理ネットワーク上に残ります(これは、App-Vアプリケーションをデリバリーグループから削除した場合とは異なります)。
- Studioのナビゲーションペインで、[構成]>[App-V公開] の順に選択します。
- 削除するパッケージを1つまたは複数選択します。
- [操作]ペインで [パッケージの削除] を選択します。
App-V分離グループの追加、編集、削除
App-V分離グループの追加
- Studioのナビゲーションペインで、[App-V公開] を選択します。
- [操作]ウィンドウで [分離グループの追加] を選択します。
- [分離グループ設定の追加] ダイアログボックスで、分離グループの名前と説明を入力します。
- [利用可能なパッケージ]の一覧で、分離グループに追加するアプリケーションを選択して右向き矢印をクリックします。選択したアプリケーションが[分離グループ]一覧の[パッケージ]に表示されます。各アプリケーションの横にある [展開] ドロップダウンで [明示] または [自動] を選択します。この一覧では、上向き矢印と下向き矢印を使用して、アプリケーションの順番を変更できます。
- 完了したら、[OK] をクリックします。
App-V分離グループを編集する
- Studioのナビゲーションペインで、[App-V公開] を選択します。
- 中央ペインで [分離グループ] タブを選択し、編集する分離グループを選択します。
- [操作] ペインの [分離グループの編集] を選択します。
- [分離グループ設定の編集] ダイアログボックスで、分離グループの名前または説明の変更、アプリケーションの追加または削除、展開タイプの変更、またはアプリケーションの順序の変更を行います。
- 完了したら、[OK] をクリックします。
App-V 分離グループの削除
分離グループを削除しても、アプリケーションパッケージは削除されません。グループ化のみが解除されます。
- Studioのナビゲーションペインで、[App-V公開] を選択します。
- 中央ペインで [分離グループ] タブを選択し、削除する分離グループを選択します。
- [操作]ペインの [分離グループの削除] を選択します。
- 削除を確認します。
デリバリーグループへのApp-Vアプリケーションの追加
以下の手順は、App-Vアプリケーションをデリバリーグループに追加する方法を紹介するものです。デリバリーグループの作成について詳しくは、「デリバリーグループの作成」を参照してください。
手順1: 新しいデリバリーグループを作成するか、App-Vアプリケーションを既存のデリバリーグループに追加するかを選択します:
App-Vアプリケーションを含むデリバリーグループを作成するには、次の手順に従います。
- Studioのナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- [操作]ペインで [デリバリーグループの作成] を選択します。
- ウィザードの後続のページで、マシンカタログとユーザーを指定します。
既存のデリバリーグループにApp-Vアプリケーションを追加するには、次の手順に従います。
- Studioのナビゲーションペインで [アプリケーション] を選択します。
- [操作]ウィンドウで [アプリケーションの追加] を選択します。
- App-Vアプリケーションを追加する1つまたは複数のデリバリーグループを選択します。
手順2: ウィザードの [アプリケーション] ページで、[追加] ドロップダウンをクリックしてアプリケーションのソースを表示します。App-V を選択します。
手順3: [App-Vアプリケーションの追加] ページで、App-VソースのApp-Vサーバーまたはアプリケーションライブラリを選択します。アプリケーションの名前と、そのパッケージの名前とバージョンが表示されます。追加するアプリケーションの横にあるチェックボックスをオンにします。[OK] をクリックします。
手順4: ウィザードを完了します。
ヒント:
- App-Vアプリケーションをデリバリーグループに追加するときにApp-Vアプリケーションのプロパティを変更すると、変更はそのアプリケーションの起動時に適用されます。たとえば、アプリケーションをデリバリーグループに追加するときにアプリケーションの表示名やアイコンを変更した場合、ユーザーがそのアプリケーションを起動すると変更が反映されます。
- App-Vアプリケーションを含むデリバリーグループを後で編集した場合、デリバリーグループの配信のタイプを「デスクトップとアプリケーション」から「アプリケーションのみ」に変更しても、App-Vアプリケーションのパフォーマンスは変わりません。
- 以前に公開された(シングル管理の)App-Vパッケージをデリバリーグループから削除すると、Citrix App-Vクライアントコンポーネントは、シングル管理方式で使用されなくなったパッケージをクリーンアップし、非公開にして、削除しようとします。
- ハイブリッド展開では、パッケージはシングル管理方式で配信され、App-V公開サーバーはデュアル管理方式か、他のメカニズム(グループポリシーなど)で管理されています。ハイブリッド展開を使用している場合、どの(冗長性があると思われる)パッケージがどのソースに由来するか判断することはできません。この場合、クリーンアップは試行されません。
- 公開サーバーを使用していないが、VDA上のパッケージを別のメカニズムで管理している場合(SCCM、カスタムスクリプト、またはサードパーティのApp-V管理ソリューション)、クリーンアップルーチンが必要なパッケージを削除する可能性があります。このような場合、ダミーのApp-V Management serverをVDAに登録して、クリーンアップが試行されないようにします。
トラブルシューティング
デュアル管理方式を使用した場合にのみ発生する問題は、「(デュアル)」と表示されています。
(デュアル)Studioのナビゲーションペインで [構成]>[App-V公開] を選択すると、PowerShell接続エラーが発生します。
- Studioの管理者はApp-Vサーバーの管理者でもありますか。Studioの管理者は、Studioと通信できるように、App-V管理サーバーの「管理者」グループに属している必要があります。
(デュアル)StudioでApp-Vサーバーのアドレスを指定するときに行う「接続テスト」に失敗します。
- App-Vサーバーの電源は入っていますか。pingコマンドを送信するかIISマネージャーを使用して、各App-Vサーバーの状態が開始済みかつ実行中であることを確認します。
- App-VサーバーのPowerShellリモート処理は有効ですか。そうでない場合は、https://docs.microsoft.com/en-us/previous-versions/technet-magazine/ff700227(v=msdn.10)?redirectedfrom=MSDNを参照してください。
- Studioの管理者はApp-Vサーバーの管理者でもありますか。Studioの管理者は、Studioと通信できるように、App-V管理サーバーの「管理者」グループに属している必要があります。
- App-Vサーバーのファイル共有は有効ですか。Windowsエクスプローラーまたは[ファイル名を指定して実行]ダイアログボックスに、「\\<App-V server FQDN>」と入力します。
- App-Vサーバーには、App-V管理者と同じファイル共有権限が付与されていますか。App-Vサーバーで、[ユーザー名およびパスワードの保存]ダイアログボックスに「\\<App-V Server FQDN>」のエントリを追加して、そのApp-Vサーバーの管理者権限を持つユーザーの資格情報を指定します。ガイダンスについては、https://support.microsoft.com/kb/306541を参照してください。
-
App-VサーバーはActive Directoryに属していますか。
StudioのマシンとApp-Vサーバーが信頼関係のない異なるActive Directoryドメインに属している場合は、Studioマシン上のPowerShellコンソールで「winrm s winrm/Config/client ‘@(TrustedHosts=”<App-V server FQDN>”)’」を実行します。
TrustedHostsがGPOで管理されている場合は、「構成設定TrustedHostsはポリシーで制御されているため変更できません。構成設定を変更するには、ポリシーを“未構成”に設定する必要があります。」この場合は、GPOのTrustedHostsポリシー([管理用テンプレート]>[Windowsコンポーネント]>[Windowsリモート管理(WinRM)]>[WinRMクライアント])にApp-Vサーバーの名前を追加します。
(デュアル)App-Vアプリケーションをデリバリーグループに追加するとき、検出が失敗します。
- Studioの管理者はApp-V Management serverの管理者でもありますか。Studioの管理者は、Studioと通信できるように、App-V管理サーバーの「管理者」グループに属している必要があります。
- App-V Management serverは実行中ですか。pingコマンドを送信するかIISマネージャーを使用して、各App-Vサーバーの状態が開始済みかつ実行中であることを確認します。
- 両方のApp-VサーバーのPowerShellリモート処理は有効ですか。そうでない場合は、https://docs.microsoft.com/en-us/previous-versions/technet-magazine/ff700227(v=msdn.10)?redirectedfrom=MSDNを参照してください。
- Studio管理者がアクセスできるように、パッケージに適切なセキュリティ権限が設定されていますか。
App-Vアプリケーションが起動しません。
- (デュアル)公開サーバーは実行中ですか。
- (デュアル)App-Vパッケージに適切なセキュリティ権限が設定されており、ユーザーがアクセスできるようになっていますか。
- (デュアル)VDAで、Tempディレクトリの参照が正しく、Tempディレクトリに十分な空き領域があることを確認してください。
- (デュアル)App-V公開サーバーで
Get-AppvPublishingServer \*
を実行して、公開サーバーの一覧を表示します。 - (デュアル)App-V公開サーバーで、UserRefreshonLogonがFalseに設定されていることを確認します。
- (デュアル)App-V公開サーバーで、管理者として Set-AppvPublishingServer を実行して、UserRefreshonLogonをFalseに設定します。
- VDAに、サポート対象バージョンのApp-Vクライアントがインストールされていますか。VDAで、「パッケージスクリプトの有効化」設定が有効ですか。
- App-VクライアントとVDAがインストールされているマシンで、レジストリエディター(regedit)からHKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Citrix\AppVを開きます。AppVServersキーが次のフォーマットであることを確認します:<AppVManagementServer>+<metadata>;<PublishingServer>(例:
http://xmas-demo-appv.blrstrm.com+0+0+0+1+1+1+0+1;http://xmas-demo-appv.blrstrm.com:8082
)。 - App-VクライアントとVDAがインストールされたマシンまたはマスターイメージで、PowerShell ExecutionPolicyがRemoteSignedに設定されていることを確認します。Microsoft社から提供されるApp-Vクライアントは署名されてないため、このExecutionPolicyで、PowerShellで無署名のローカルのスクリプトとコマンドレットを実行できるようにします。次のいずれかの方法を使用してExecutionPolicyを設定します:(1)管理者として、コマンドレット:「Set-ExecutionPolicy RemoteSigned」を入力するか、(2)グループポリシー設定で、[コンピューターの構成]>[ポリシー]>[管理用テンプレート]>[Windowsコンポーネント]>[Windows PowerShell]>[スクリプトの実行を有効にする]の順に選択します。
これらの手順により問題を解決できない場合、ログを有効にして調査する必要があります。
ログ
App-Vの構成に関するログは、C:\CtxAppvLogsに生成されます。アプリケーションの起動ログは、%LOCALAPPDATA%\Citrix\CtxAppvLogsに生成されます。LOCALAPPDATAは、ログオンしたユーザーのローカルフォルダーです。アプリケーションの起動に失敗したユーザーのローカルフォルダーでログを確認する必要があります。
App-Vで使用されるStudioおよびVDAのログを有効にするには、管理者権限が必要です。メモ帳のようなテキストエディターも必要です。
Studioのログを有効にするには、次の手順に従います。
- C:\CtxAppvLogsフォルダーを作成します。
- C:\Program Files\Citrix\StudioAppVIntegration\SnapIn\Citrix.Appv.Admin.V1に移動します。テキストエディターでCtxAppvCommon.dll.configを開き、次の行のコメントを解除します:<add key =”LogFileName” value=”C:\CtxAppvLogs\log.txt”/>
- Broker Serviceを再起動してログの記録を開始します。
VDAのログを有効にするには、次の手順に従います。
- C:\CtxAppvLogsフォルダーを作成します。
- C:\Program Files\Citrix\Virtual Desktop Agentに移動します。テキストエディターでCtxAppvCommon.dll.configを開き、次の行のコメントを解除します:<add key =”LogFileName” value=”C:\CtxAppvLogs\log.txt”/>
- 行のコメントを解除して、値フィールドに1を設定します:<add key =”EnableLauncherLogs” value=”1”/>
- マシンを再起動してログの記録を開始します。