セッションエクスペリエンス
DPIスケール機能
HTML5向けCitrix Workspaceアプリは、単一モニター上のアプリおよびデスクトップセッションのDPIスケールをサポートします。
HTML5向けCitrix Workspaceアプリでは、高いピクセル縦横比のモニター上でVDAの解像度を設定できます。DPIスケール機能は、アプリおよびデスクトップセッションではデフォルトで無効になっています。
HTML5向けCitrix Workspaceアプリ1908以前では、セッションツールバーで [ツールバー]>[詳細]>[基本設定]>[解像度を表示する] の順に選択してアプリおよびデスクトップセッションの解像度を設定します。VDAで正しい解像度が設定されています。
HTML5向けCitrix Workspaceアプリ1909以降の場合、セッションツールバーで [ツールバー]>[詳細]>[解像度を表示する]>[デバイスのピクセル縦横比でスケール] の順に選択して、アプリおよびデスクトップセッションの解像度を設定します。VDAで正しい解像度が設定されています。
VDAで解像度を正しく設定すると、ぼやけたテキストが鮮明に表示されます。
制限事項:
- 高DPIスケール機能は、タッチスクリーンデバイスでは無効です。
セッション画面の保持
セッション画面の保持機能を有効にすると、データを損失することなく、サーバー上のセッションがアクティブのまま保持されます。ネットワークが中断されると、セッション画面で応答しなくなるため、ユーザーにもネットワークが切断されていることがわかります。ユーザーは、中断中も引き続きディスプレイにアクセスできます。ただし、アプリケーションでの作業を再開できるのは、ネットワーク接続が回復した後になります。また、セッションに再接続するときに再認証用のログオン画面が表示されないため、ユーザーは即座に作業を再開できます。
注:
HTML5向けCitrix Workspaceアプリのユーザーは、サーバー側の設定を上書きできません。
セッション画面の保持機能とともに、TLS(Transport Layer Security)を使用できます。
注:
TLSは、ユーザーデバイスとCitrix Gateway間で送信されるデータのみを暗号化します。
セッション画面の保持の構成について詳しくは、Citrix Virtual Apps and Desktopsドキュメントの「セッション画面の保持のポリシー設定」を参照してください。
ツールバー
ツールバーの拡張機能は、デフォルトで有効になります。
ツールバーを非表示にするには:
- 管理者としてログイン中に、
C:\ProgramFiles\Citrix\<actual path>\HTML5Client
にあるconfiguration.jsファイルにアクセスします。actual pathは実際のパスです。 - configuration.jsファイルで「menubar key」を検索します。
- configuration.jsファイルで、“menubar”:falseを設定します。
個別のアイコンを非表示にして、ツールバーに表示されないようにすることもできます。たとえば、ツールバーの [ctrl+alt+del] ボタンを非表示にするには、次の手順に従います:
- 管理者としてログイン中に、C:\ProgramFiles\Citrix<actual path>\HTML5Clientにあるconfiguration.jsファイルにアクセスします。actual pathは実際のパスです。
- configuration.jsファイルで「lock」を検索します。
- configuration.jsファイルで、lock:falseを設定します。
URLのリダイレクト
URLのリダイレクトを使用すると、ユーザーに以下のどちらを使用させて当該のURLにアクセスできるようにするかを制御できます。
- サーバー上で公開されているブラウザー または
- ユーザーデバイスで実行するブラウザー
URL(ホストからクライアントへ)のリダイレクトは、コンテンツのリダイレクト機能の一種です。この機能は、サーバーOSのVDAでのみサポートされ、デスクトップOSのVDAではサポートされません。
URLのリダイレクトを有効にすると、URLはサーバーVDAでインターセプトされてからユーザーデバイスに送信されます。HTML5向けCitrix Workspaceアプリが、URLをセッション内で開くかローカルデバイスで開くかを選択するようにユーザーに求めるダイアログを表示します。このダイアログは、すべてのURLに対して表示されます。
URLのリダイレクトが無効になると、URLはサーバーVDA上のWebブラウザーまたはマルチメディアプレーヤーで開きます。URLのリダイレクトが有効になっている場合、ユーザーがその機能を無効にすることはできません。
URLのリダイレクトは、以前はホストからクライアントへのリダイレクトと呼ばれていました。
詳しくは、「一般コンテンツリダイレクト」を参照してください。
バッテリー状態インジケーター
デバイスのバッテリー状態が、仮想デスクトップセッションのシステムトレイに表示されるようになりました。以前は、バッテリー状態インジケーターはセッションに表示されませんでした。この設定が原因で、バッテリー残量がなくなった後にノートブックがシャットダウンし、生産性が低下することがありました。
新しく利用可能になったバッテリー状態インジケーター機能は、Google ChromeおよびMicrosoft Edge(Chromium)ブラウザーでサポートされます。VDAバージョン7.18以降でのみサポートされます。
注:
Microsoft Windows 10 VDAでは、バッテリー状態インジケーターが表示されるまでに約1〜2分かかる場合があります。
HDXアダプティブスループット
2408バージョン以降では、HDXアダプティブループットがサポートされます。この機能は、出力バッファーを調整することで、ICAセッションのピークスループットをインテリジェントに微調整します。出力バッファーの数は、最初は大きい値に設定されます。値を大きくすることで、特に高遅延のネットワークで、データをより迅速かつ効率的にクライアントに送信できます。
この機能は、高い双方向性、高速なファイル転送、スムーズなビデオ再生、および高いフレームレートと解像度により、優れたユーザーエクスペリエンスを実現します。
セッションの双方向性を常に測定して、ICAセッション内のデータストリームが双方向性に悪影響を及ぼしているかどうかを判別します。悪影響を及ぼしている場合、スループットを低下させて、大規模データストリームがセッションに与える影響を減らし、双方向性を回復できるようにします。
注:
この機能はデフォルトで有効になっています。