Storebrowse
Storebrowseは、クライアントとサーバー間の相互通信に使用される軽量のコマンドラインユーティリティです。StoreFront内およびCitrix Gateway内のすべての操作を認証するために使用されます。
Citrix Receiver for Windowsの古いバージョンのStorebrowseユーティリティに関するドキュメントは、Storebrowse for Citrix Receiverfor Windowsを参照してください。
Storebrowseユーティリティを使用すると、管理者は以下のような日常的な操作を自動化できます:
- ストアを追加します。
- 構成済みのストアから公開されたCitrix Virtual Apps and DesktopsおよびCitrix DaaS(Citrix Virtual Apps and Desktopsサービスの新名称)を列挙します。
- 公開されたCitrix Virtual Apps and DesktopsおよびCitrix DaaSを選択して、ICAファイルを手動で生成します。
- Storebrowseコマンドラインを使用してICAファイルを生成します。
- 公開アプリケーションを起動します。
Storebrowseユーティリティは、Authmanagerコンポーネントに導入されました。Citrix Workspaceアプリのインストール後、StorebrowseユーティリティはAuthManager
インストールフォルダーに格納されます。
StorebrowseユーティリティがAuthmanager
コンポーネントにインストールされているかどうかは、次の方法でレジストリパスを確認してください:
管理者がCitrix Workspaceアプリをインストールする場合:
32ビットマシンの場合 | [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Citrix\AuthManager\Install] |
64ビットマシンの場合 | [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Citrix\AuthManager\Install] |
ユーザー(管理者以外)がCitrix Workspaceアプリをインストールする場合:
32ビットマシンの場合 | [HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Citrix\AuthManager\Install] |
64ビットマシンの場合 | [HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\WOW6432Node\Citrix\AuthManager\Install] |
要件
StorebrowseユーティリティがStoreFrontとCitrix Gateway間でシームレスに動作するには、Windows向けCitrix Workspaceアプリバージョン1808以降をインストールします。Citrix Workspaceアプリバージョン1809には、少なくとも530MBのディスク空き容量と2GBのRAMが必要です。
互換性マトリックス
Storebrowseユーティリティは、以下のオペレーティングシステムと互換性があります:
オペレーティングシステム |
---|
Windows 10 32ビット版および64ビット版 |
Windows 8.1 32ビット版および64ビット版 |
Windows 7 SP1 32ビット版および64ビット版 |
Windows Thin PC |
Windows Server 2016 |
Windows Server 2012 R2、StandardおよびDatacenterエディション |
Windows Server 2012、StandardおよびDatacenterエディション |
Windows Server 2008 R2(64ビット版) |
Windows Server 2008 R2(64ビット版) |
接続
Storebrowseユーティリティは、以下の接続の種類をサポートします:
- HTTPストア
- HTTPSストア
- Citrix Gateway 11.0以降
注:
Storebrowseユーティリティは、HTTPストア上でコマンドラインを使用した資格情報を承認しません。
認証方法
StoreFrontサーバー
StoreFrontは、ストアにアクセスするためのさまざまな認証方法をサポートしますが、すべてが推奨されるわけではありません。セキュリティ上の理由により、ストアの作成時には一部の認証方法がデフォルトで無効になります。
- ユーザー名とパスワード: ユーザーは、ストアにアクセスするときに、資格情報を入力でき認証されます。最初のストアの作成時に、指定ユーザー認証がデフォルトで有効になります。指定ユーザー認証は、すべてのアクセス方法でサポートされます。
- ドメインパススルー:この場合、ユーザーはドメインに参加しているWindowsコンピューターにログオンする時に認証されるため、ストアにアクセスするときは自動的にログオンできます。このオプションを使用するには、Citrix Workspaceアプリがユーザーデバイスにインストールされているときに、パススルー認証を有効にする必要があります。ドメインパススルーを構成する方法については、「パススルー認証の構成」を参照してください。
- HTTP基本:StorebrowseユーティリティがStoreFrontサーバーと通信するには、HTTP基本認証を有効にする必要があります。デフォルトでは、このオプションはStoreFrontサーバーで無効になっています。HTTP基本認証方式を有効にする必要があります。
Storebrowseユーティリティは、以下のいずれかの方式の認証方法をサポートします:
- Storebrowseユーティリティに組み込みの
AuthManager
を使用します。注:Storebrowseユーティリティを使用する場合、StoreFrontでHTTP基本認証方式を有効にする必要があります。これは、ユーザーがStorebrowseコマンドを使用して資格情報を提供する場合に適用されます。 - Windows向けCitrix Workspaceアプリに外部
Authmanager
を含めることができます。
Citrix Gatewayのサポート
Storebrowseユーティリティの最新リリースでは、Citrix Gateway URLを追加できるようになりました。StorebrowseユーティリティでCitrix Gatewayと通信するための追加の構成は必要ありません。
Citrix Gatewayでのシングルサインオン
Citrix Gatewayのサポートに加えて、シングルサインオンを使用できるようになりました。ユーザー資格情報を提供することなく、新しいストアを追加し、公開リソースを列挙することができます。
Citrix Gatewayでシングルサインオンを使用する方法については、「Citrix Gatewayでのシングルサインオンのサポート」を参照してください。
注:
この機能は、Citrix Gatewayでシングルサインオン認証が構成されているドメイン参加のマシンでのみサポートされます。
公開デスクトップまたはアプリケーションからの起動
ICAファイルを使用せずに、ストアから直接リソースを起動できるようになりました。
コマンドの使用方法
以下のセクションでは、Storebrowseユーティリティで使用できるコマンドについて詳しく説明します。
-a、–addstore
説明:
新しいストアを追加します。ストアの完全なURLを返します。失敗するとエラーが表示されます。
注:
Storebrowseユーティリティを使用して複数のストアを追加できます。
StoreFrontのコマンド例:
コマンド:
storebrowse.exe –U *username* -P *password* -D *domain* -a *URL of Storefront*
例:
`.\storebrowse.exe –U {Username} –P {Password} –D {Domain} –a https://my.firstexamplestore.net`
Citrix Gatewayのコマンド例:
コマンド:
storebrowse.exe –U *username* -P *password* -D *domain* -a *URL of CitrixGateway*
例:
.\storebrowse.exe –U {Username} –P {Password} –D {Domain} –a <https://mysecondexample.com>
/?
説明:
Storebrowseユーティリティの使用方法の詳細を提供します。
(-l)、–liststore
説明:
ユーザーが追加したストアを一覧表示します。
StoreFrontのコマンド例:
.\storebrowse.exe –l
Citrix Gatewayのコマンド例:
.\storebrowse.exe –l
(-M 0x2000 -E)
説明:
使用可能なリソースが列挙されます。
StoreFrontのコマンド例:
.\storebrowse.exe –U {Username} –P {Password} –D {Domain} –M 0x2000 –E <https://my.firstexamplestore.net/Citrix/Store/discovery>
Citrix Gatewayのコマンド例:
.\storebrowse.exe –U {Username} –P {Password} –D {Domain} –M 0x2000 –E <https://my.secondexample.net>
-q、–quicklaunch
説明:
Storebrowseユーティリティを使用して、公開アプリおよび公開デスクトップに必要なICAファイルを生成します。クイック起動オプションを使用するには、起動URLとストアURLの入力が必要です。ストアURLは、StoreFrontサーバーまたはCitrix Gateway URLのいずれかになります。ICAファイルは、%LocalAppData%\Citrix\Storebrowse\cache
ディレクトリに生成されます。
以下のコマンドを実行して、公開されているすべてのアプリとデスクトップの起動URLを取得できます。
.\storebrowse –M 0X2000 –E https://myfirstexamplestore.net/Citrix/Second/discovery
以下は、一般的な起動URLの例です:
'Controller.Calculator' 'Calculator' '\' '' http://abc-sf.xyz.com/Citrix/Stress/resources/v2/Q29udHJvbGxlci5DYWxjdWxhdG9y/launch/ica
StoreFrontのコマンド例:
.\storebrowse.exe –U {Username} –P {Password}–D {Domain} –q {Launch_URL_of_published_ apps and desktops }<https://my.firstexamplestore.net/Citrix/Store/resources/v2/Q2hJkOlmNoPQrSTV9y/launch/ica> <https://my.firstexamplestore.net/Citrix/Store/discovery>
Citrix Gatewayのコマンド例:
.\storebrowse.exe –U {Username} –P {Password} –D {Domain} –q {Launch_URL_of_published_ apps and desktops} <https://my.secondexmaplestore.com>
-L、–launch
説明:
Storebrowseユーティリティを使用して、公開アプリおよび公開デスクトップに必要なICAファイルを生成します。起動オプションを使用するには、リソース名とストアURLが必要です。ストアURLは、StoreFrontサーバーまたはCitrix Gateway URLのいずれかになります。ICAファイルは、%LocalAppData%\Citrix\Storebrowse\cache
ディレクトリに生成されます。
以下のコマンドを実行して、公開アプリや公開デスクトップの表示名を取得できます。
.\storebrowse –M 0X2000 –E https://myfirstexamplestore.net/Citrix/Second/discovery
以下は、このコマンドの結果です:
'Controller.Calculator' 'Calculator' '\' '' http://abc-sf.xyz.com/Citrix/Stress/resources/v2/Q29udHJvbGxlci5DYWxjdWxhdG9y/launch/ica
上記の結果で太字の名前は、起動オプションの入力パラメーターとして使用されます。
StoreFrontのコマンド例:
.\storebrowse.exe -U {Username} –P {Password} –D {Domain} –L “{Resource_Name} <https://my.firstexamplestore.net/Citrix/Store/discovery>
Citrix Gatewayのコマンド例:
<.\storebrowse.exe –U {Username} –P {Password} –D {Domain} –L {Resource_Name} https://my.secondexamplestore.com>
-S、–sessionlaunch
説明:
単一のコマンドでストアを追加し、公開リソース(アプリとデスクトップ)を列挙し、リソースを起動することができます。このオプションでは、ユーザー名、パスワード、ドメイン、起動するリソースのフレンドリ名、ストアURLの各パラメーターを指定します。ただし、ユーザーが資格情報を指定しない場合、資格情報を入力するためのAuthManager
プロンプトが表示され、リソースが起動されます。
以下のコマンドを実行して、公開アプリや公開デスクトップのリソース名を取得できます。
.\storebrowse –M 0X2000 –E https://myfirstexamplestore.net/Citrix/Second/discovery
以下は、このコマンドの結果です:
'Controller.Calculator' 'Calculator' '\' '' http://abc-sf.xyz.com/Citrix/Stress/resources/v2/Q29udHJvbGxlci5DYWxjdWxhdG9y/launch/ica
上記の結果で太字の名前は、-S
オプションの入力パラメーターとして使用されます。
StoreFrontのコマンド例:
.\storebrowse.exe -U {Username} –P {Password} –D {Domain} –S “{Friendly_Resource_Name} <https://my.firstexamplestore.net/Citrix/Store/discovery >
Citrix Gatewayのコマンド例:
.\storebrowse.exe –U {Username} –P {Password} –D {Domain} –S {Friendly_Resource_Name} <https://my.secondexamplestore.com>
-f、–filefolder
説明:
Storebrowseユーティリティを使用して、公開されたすべてのアプリおよびデスクトップの–fオプションで定義されたカスタムパスに必要なICAファイルを生成します。
起動オプションを使用するには、フォルダー名およびリソース名とストアURLの入力が必要です。ストアURLは、StoreFrontサーバーまたはCitrix Gateway URLのいずれかになります。
StoreFrontのコマンド例:
.\storebrowse.exe –f “C:\Temp\Launch.ica” –L “Resource_Name” {Store}
Citrix Gatewayのコマンド例:
.\storebrowse.exe –f “C:\Temp\Launch.ica” –L “Resource_Name” {NSG_URL}
-t、–traceauthentication
説明:
Storebrowseユーティリティで組み込みのAuthManager
コンポーネントのログを生成します。ログは、Storebrowseユーティリティが組み込みのAuthManager
を使用している場合にのみ生成されます 。localappdata%\Citrix\Storebrowse\logs
ディレクトリに生成されます。
注:このオプションを、ユーザーのコマンドラインに表示される最後のパラメーターにすることはできません。
StoreFrontのコマンド例:
.\storebrowse.exe –t –U {UserName} –P {Password} –D {Domain} –a {StoreURL}
Citrix Gatewayのコマンド例:
.\storebrowse.exe –t –U {UserName} –P {Password} –D {Domain} –a {NSG_URL}
-d、–deletestore
説明:
既存のStoreFrontまたはCitrix Gatewayストアを削除します。
StoreFrontのコマンド例:
.\storebrowse.exe –d https://my.firstexamplestore.net/Citrix/Store/discovery
Citrix Gatewayのコマンド例:
.\storebrowse.exe –d https://my.secondexmaplestore.com
Citrix Gatewayでのシングルサインオンのサポート
シングルサインオンを使用すると、ドメインに対して認証することで、そのドメインで提供されているCitrix Virtual Apps and DesktopsおよびCitrix DaaSを再認証する必要なく使用できます。Storebrowseユーティリティでストアを追加すると、スタートメニューの設定を含め、列挙された仮想アプリと仮想デスクトップとともに資格情報がCitrix Gatewayサーバーにパススルーされます。シングルサインオンの構成後、資格情報を何度も入力しなくても、ストアを追加したり、仮想アプリと仮想デスクトップを列挙したり、必要なリソースを起動することができます。
この機能は、Citrix Gatewayバージョン11以降でサポートされています。
前提条件:
Citrix Gatewayのシングルサインオンを構成するための前提条件については、「ドメインパススルー認証の構成」を参照してください。
グループポリシーオブジェクト(GPO)管理用テンプレートを使用してCitrix Gatewayでシングルサインオン機能を有効にできます。
注:
Citrix ReceiverからCitrix Workspaceアプリをアップグレードする場合、または初めて新規にインストールする場合、最新のテンプレートファイルをローカルGPOに追加する必要があります。テンプレートファイルをローカルGPOに追加する方法について詳しくは、「グループポリシーオブジェクト管理用テンプレートの構成」を参照してください。アップグレードの場合、最新のファイルをインポートする時に既存の設定が保持されます。
- gpedit.mscを実行して、Citrix WorkspaceアプリGPO管理用テンプレートを開きます。
- [コンピューターの構成] ノードで、[管理用テンプレート]>[Citrixコンポーネント]>[Citrix Workspace]>[ユーザー認証]>[Citrix Gatewayのシングルサインオン] に移動します。
- シングルサインオンオプションで[有効]または[無効]に切り替えます。
- [適用]、[OK] の順にクリックします。
- Citrix Workspaceアプリのセッションを再起動して、この変更を適用します。
制限事項:
- Storebrowseユーティリティでの資格情報入力操作のために、StoreFrontサーバーでHTTP基本認証を有効にする必要があります。
- 仮想アプリと仮想デスクトップを列挙または起動するためにユーティリティを使用してHTTPストアに接続しようとする場合、コマンドラインオプションを使用した資格情報の入力はサポートされません。この問題を回避するには、コマンドラインで資格情報を提供しないときに使用される外部
AuthManager
モジュールを使用します。 - Storebrowseユーティリティは、現在、StoreFrontサーバー上のCitrix Gatewayで構成された単一ストアのみをサポートしています。
- Storebrowseユーティリティの資格情報の入力は、Citrix Gatewayが単一要素認証で構成されている場合にのみ機能します。
- Storebrowseユーティリティのコマンドラインオプション
Username (-U)
、Password (-P
)Domain (-D)
では大文字小文字が区別され、大文字のみを使用する必要があります。