Citrix Provisioning

イメージ作成に向けたマスターターゲットデバイスの準備

マスターターゲットデバイスとは、仮想ディスク上に作成および格納されるハードディスクイメージの基になるデバイスを指します。Citrix Provisioningにより、マスターターゲットデバイスから作成した仮想ディスクの内容がほかのターゲットデバイスにストリーム配信されます。

重要:

  • ターゲットデバイスをインストールする前に、すべてのWindows UpdatesをインストールすることをCitrixではお勧めします。
  • 必要に応じて、IPv6アクセスを含む目的のワークロード用にマスターターゲットデバイスを設定します。

ここでは、マスターターゲットデバイスのハードディスクを準備する手順について説明します。このプロセスに関連する情報については、次の記事を参照してください:

マスターターゲットデバイスのハードディスクの準備

通常、仮想ディスクに対してイメージ作成されているハードディスクを初めに搭載しているという点で、マスターターゲットデバイスはそれに続くターゲットデバイスと異なります。必要であれば、イメージを作成した後でマスターターゲットデバイスからハードディスクを取り外します。

複数のターゲットデバイスで共有される1つの仮想ディスクをサポートするには、それらのデバイスに一定の類似性が必要です。これは、オペレーティングシステムに必要なドライバーがすべて組み込まれていることを保証するためです。一貫している必要のある3つの主要コンポーネントは次のとおりです。

  • マザーボード
  • ネットワークカード(PXEをサポートする必要があります)
  • ビデオカード

ヒント:

プラットフォーム(物理または仮想)によっては、起動メディアに一貫したハードウェア構成が必要です。たとえば、ターゲットデバイスがBDMを使用する場合、エンドターゲットデバイスが起動時にBDM構成を使用するため、マスターターゲットデバイスは、BDM構成と一致します。

ただし、Citrix Provisioningの共通イメージユーティリティにより、複数の異なるマザーボード、ネットワークカード、ビデオカード、およびその他のハードウェアデバイスを、単一の仮想ディスクで同時にサポートできます。

複数のターゲットデバイスで1つの仮想ディスクを共有する場合は、ディスクのないターゲットデバイスをネットワークに追加する時に、マスターターゲットデバイスが「テンプレート」として機能します。マスターターゲットデバイスのハードディスクを正しく準備し、すべてのソフトウェアを適切な順序でインストールすることは非常に重要です。

注:

Citrix Provisioningサーバーをインストールおよび構成し、ターゲットデバイスを作成した後で、次の手順に従ってください。

ソフトウェアを次の順序でマスターターゲットデバイスにインストールする必要があります。

  1. Windowsオペレーティングシステム
  2. デバイスドライバー
  3. Service Packなどの更新プログラム
  4. ターゲットデバイスソフトウェア

ターゲットデバイスソフトウェアをインストールする前にも後にもアプリケーションをインストールできます。いくつかのターゲットデバイスが同じドメインに属していて1つの仮想ディスクを共有する場合は、追加の構成手順が必要です。

重要:

デュアルブートの仮想ディスクイメージはサポートされません。

マスターターゲットデバイスのUEFIの構成

ターゲットデバイスのシステムUEFIとネットワークアダプターが提供する拡張UEFIを構成して、ネットワークから起動するための手順は次のとおりです。システムによってUEFIの設定インターフェイスは異なります。必要であれば、これらのオプションの構成については、システムの付属ドキュメントを参照してください。

  1. ターゲットデバイスのUEFIが未構成の場合は、ターゲットデバイスを再起動してシステムのUEFI設定画面を開きます。UEFI設定画面を開くには、起動処理中にF1、F2、F10、またはDeleteキーを押します。押すキーは製造元によって異なります。
  2. ネットワークアダプターでPXEをオンにします。

    注:

    システムの製造元によって、この設定は異なることがあります。

  3. LANつまりネットワークから優先的に起動するようにターゲットデバイスを構成します。
  4. 変更を保存してから、UEFI設定プログラムを終了します。
  5. 仮想ディスクをターゲットデバイスに接続するため、ターゲットデバイスをネットワーク経由でハードドライブから起動します。

マスターターゲットデバイスソフトウェアのインストール

注:

マスターターゲットデバイスにソフトウェアをインストールする前に、UEFIレベルのウイルス対策機能はすべて無効にしてください。仮想ディスクイメージにアンチウイルスプログラムを含めるには、アンチウイルスプログラムを有効にしてからイメージ作成ウィザードを実行します。

ターゲットデバイスソフトウェアをインストールする前に、OEMのNICチーミングソフトウェアをインストールして構成します。

プロビジョニングされたターゲットデバイスで、Citrix Provisioningをインストールする前にWindowsデバイスインストールサービスを開始します。

Citrix Provisioningのターゲットデバイスのソフトウェアコンポーネントは以下で構成されています。

  • Citrix Provisioning仮想ディスク:オペレーティングシステムとアプリケーションのディスクコンポーネントの格納に使用される仮想メディアです。
  • Citrix Provisioningネットワークスタック:ターゲットデバイスとProvisioningサーバーの間で通信できるようにする専用フィルタードライバーで、NICドライバー上にロードされます。
  • Citrix Provisioning SCSIミニポート仮想アダプター:仮想ディスクをターゲットデバイスのオペレーティングシステムにマウントするドライバーです。
  • Citrix Provisioningイメージ作成ウィザード:仮想ディスクファイルを作成してマスターターゲットデバイスのイメージを作成するために使用します。
  • 仮想ディスクステータストレイユーティリティ: 仮想ディスクの全般的な状態と統計情報を提供します。このユーティリティにはヘルプシステムが含まれます。
  • ターゲットデバイスオプティマイザーユーティリティ: パフォーマンスの向上を目的として、ターゲットデバイスの設定を変更するために使用します。

Citrix Provisioningターゲットデバイスソフトウェアは、32ビット版および64ビット版のWindowsオペレーティングシステムで使用できます。

注:

Citrix Provisioningのターゲットデバイスソフトウェアを複数NIC環境内のNT6.xシステムにインストールする場合、有効なすべてのNICを使用できます。そのため、bindcfg.exeは必要ではなくなり、ターゲットデバイスソフトウェアでインストールされなくなります。

Citrix ProvisioningのターゲットデバイスソフトウェアをWindowsデバイスにインストールするには

  1. マスターターゲットデバイスをローカルハードディスクから起動します。
  2. デバイス上のすべてのアプリケーションが閉じられていることを確認します。
  3. 適切なインストーラーをダブルクリックします。製品のインストールページが開きます。
  4. 表示される [ようこそ] ページで [次へ] をクリックし、末尾までスクロールしてライセンス契約書の条項に同意します。
  5. [次へ] をクリックして続行します。[ユーザー情報] ページが開きます。
  6. ユーザー名と組織名を適切なボックスに入力します。
  7. 適切なインストールユーザーオプションをクリックします。このコンピューター上のすべてのユーザーがアプリケーションを共有するのか、それともインストールを実行するユーザーのみがアプリケーションを使用できるようにするのかに応じて、クリックするオプションが決まります。
  8. [次へ] をクリックします。[インストール先のフォルダー] ページが開きます。
  9. [次へ] をクリックして、ターゲットデバイスソフトウェアをデフォルトのフォルダー(C:\Program Files\Citrix\Citrix Provisioning)にインストールします。オプションで、[変更]をクリックして適切なフォルダー名を入力または選択してから、[次へ]、さらに [インストール] をクリックします。インストールの進捗状況がページに表示されます。

    注:

    インストール処理には数分かかる可能性があります。インストール中に [キャンセル] をクリックすると、インストールがキャンセルされ、すべてのシステム変更がロールバックされます。Windowsロゴのメッセージが表示される場合は閉じます。

  10. コンポーネントとオプションが正常にインストールされると、[インストールウィザードの完了] ページが開きます。ウィザードを終了します。.NET 4.5以降がインストールされていて、Windowsの自動マウントが有効になっている場合は、イメージ作成ウィザードがデフォルトで自動的に起動します。詳しくは、「イメージ作成ウィザードによる新しいvDiskの作成」を参照してください。

    注:

    イメージ作成処理が完了する前にWindowsの再起動要求メッセージが表示された場合は、イメージ作成が正常に完了するまで要求を無視してください。

  11. 製品ソフトウェアのインストールと仮想ディスクイメージの作成が成功したら、デバイスを再起動します。
イメージ作成に向けたマスターターゲットデバイスの準備