vGPUに対応したCitrix Virtual Apps and Desktopsマシンのプロビジョニング
XenServer(旧称Citrix Hypervisor)/ESXハイパーバイザーは、NVIDIAデータセンターGPUとvGPUソフトウェアライセンスコンポーネントで構成されるNVIDIA Virtual GPU(vGPU)ソリューションをサポートします。XenServerホストで使用するデータセンターGPUは、Citrix Provisioningでは認識されません。Citrix Provisioningは、テンプレートのvGPUソフトウェア設定のみを使用して、これをCitrix Virtual Apps and Desktopsインストールウィザードによってプロビジョニングされた仮想マシンに反映します。
要件
- XenServerおよびNVIDIA vGPUソフトウェアをホストできるNVIDIA vGPU認定サーバー。
- サポートされるハイパーバイザー:Nutanix AHV、Citrix XenServer 6.2以降、またはvSphere 6.0以降。
- NVIDIA vGPUソフトウェア:NVIDIA vApp、仮想PC、またはRTX仮想ワークステーション。
- NVIDIAドライバー:NVIDIAグラフィックドライバーまたはNVIDIA RTXエンタープライズドライバー。
- お使いのCitrix Virtual Apps and Desktopsリリースに対応するCitrix Provisioningリリース。Citrix Virtual Apps and Desktopsインストールウィザードは、対応するCitrix Virtual Apps and Desktopsコントローラーのみをサポートします。
- Citrix Virtual Apps and Desktopsインストールウィザードを使用してマシンをプロビジョニングするには、Citrix Provisioning 1912 LTSR以降を使用する必要があります。
注:
仮想マシン(VM)カタログではCitrix Virtual Apps and Desktopsによる電源管理がサポートされますが、物理マシンカタログではサポートされません。
プロビジョニング手順
マスターVMの準備
- vGPUが有効なマスターVMを準備します。
- NVIDIAドライバーをインストールします。
- マシンのオペレーティングシステムで、Active Directoryに参加します。
- Citrix Provisioningのターゲットデバイスソフトウェアをインストールします。
- Citrix Provisioningイメージ作成ウィザードを実行してマスター仮想ディスクイメージを作成します。Citrix Virtual Apps and Desktopsインストールウィザードを使用したマシンのプロビジョニングを予定している場合は、ターゲットデバイスオプティマイザーオプションを選択します。
- CVADインストールウィザードを使用して、プロビジョニング中に使用するマスターからテンプレートを作成します。
テンプレート仮想マシンの準備
このセクションの情報を使用して、プロビジョニングされたターゲットのテンプレート仮想マシンを設定します。テンプレート仮想マシンを準備するときは、次の点を考慮してください:
- テンプレートは、接続された書き込みキャッシュを使用します。このキャッシュは約8~16MBの小さなサイズで、SANポリシー方式を回避する必要がある環境で使用できます。
- 書き込みキャッシュは、UseTemplateCacheメソッドを適用する環境でも使用できます。
- 接続されたディスクにより、プロビジョニングされたターゲットデバイスが記憶域コントローラーを確実に認識できます
- 仮想マシンの起動は、テンプレートとして使用される仮想マシンが仮想ディスクで機能することを確認する検証プロセスです。テンプレート仮想マシンが起動しない場合、追加の仮想マシンのプロビジョニングまで待つことなく、障害が発生したことをすぐに認識できます。
テンプレート仮想マシンを準備するには:
- マスターVMと同じプロパティを指定してテンプレート仮想マシンを作成します。書き込みキャッシュとして使用するハードドライブをテンプレート仮想マシンに割り当てます。
- テンプレート仮想マシンのMACアドレスを指定して、Citrix Provisioningデータベースでデバイスレコードを作成します。
- 仮想ディスクをテンプレート仮想マシンに割り当てて、仮想ディスクから起動するデバイスを設定します。
- 仮想マシンをPXE起動します。
- 書き込みキャッシュディスクをフォーマットします。
Citrix Virtual Apps and Desktops Virtual Delivery Agent(VDA)のインストール
- Citrix Provisioningコンソールを使用して、仮想ディスクのモードをプライベートイメージモードに設定します。
- Citrix Virtual Apps and Desktops Virtual Delivery Agent(VDA)をインストールします。このとき、Citrix Virtual Apps and Desktopsサーバーを参照するように指定します。 注: または、仮想ディスクイメージを作成する前にVDAとターゲットデバイスソフトウェアの両方をインストールすることもできます。どちらのインストール方法でも、フォーマット済みの書き込みキャッシュハードドライブを持つ新しいテンプレート仮想マシンが必要です。
- 仮想マシンを再起動してからシャットダウンします。
- 仮想マシンをテンプレートに変換します。
Citrix Virtual Apps and Desktopsの作成
- Citrix Provisioningコンソールを使用して、仮想ディスクのモードを標準イメージモードに設定します。
- 使用する書き込みキャッシュ方法を選択します。
- 以下のいずれかの方法でプロビジョニングします。
- Citrix Virtual Apps and Desktopsインストールウィザードを使用して仮想デスクトップを仮想マシンに展開する
- ストリーム配信仮想マシンセットアップウィザードの使用
Citrix Virtual Apps and Desktopsのマシンカタログの作成
マシンカタログの種類として物理サーバーまたは仮想/ブレードサーバーを選択するときに、長所や要件の違いについて考慮することが重要です。たとえば、仮想マシンのマシンカタログではCitrix Virtual Apps and Desktopsによる電源管理がサポートされ、物理マシンのマシンカタログではサポートされません。
物理マシンカタログ
デバイス名がCitrix Provisioningデバイス コレクションおよびActive Directoryに存在する必要があります。
ヒント:
Citrix Virtual Apps and Desktopsホストレコードは必要ありません。また、仮想マシンレコード名は検証されません。
- Citrix Virtual Apps and Desktopsのマシンカタログインストールウィザードを起動して、[オペレーティングシステム] ページで [WindowsデスクトップOS] を選択します。
- [マシン管理] ページで、マシンの種類として [電源管理されていないマシン(物理マシンなど)] を選択します。
- [マシンの展開方法] には [Citrix Provisioning] を選択します。電源管理機能はCitrix Virtual Apps and Desktopsでは提供されていません。
- [ユーザーエクスペリエンス] には、[ユーザーがログオンするたびに異なるデスクトップにランダムに接続する] を選択します。
- デバイスコレクションのProvisioningサーバーのIPアドレスを入力します。
- すべてのデバイスのActive Directoryレコードが格納されているドメインとVDAのバージョンレベルを指定して、[接続]をクリックします。
- 表示される構造から、すべてのvGPUデバイスを含んでいるCitrix Provisioningデバイスコレクションを選択して、[次へ] をクリックします。デバイスレコードは、専用のデバイスコレクションに格納されています。
- マシンカタログ名および説明を入力して、[完了] をクリックします。
デリバリーグループの作成とマシンカタログとの関連付け
デリバリーグループの作成について詳しくは、Citrix Virtual Apps and Desktopsのドキュメントを参照してください。
Citrix ProvisioningおよびCitrix Virtual Apps and Desktopsクラウドに関する考慮事項
クラウドでマシンカタログを作成し、Citrix ProvisioningでカタログをProvisioningコレクションに追加して、これらのマシンを展開します。Citrix Provisioningをクラウドで使用する場合、ProvisioningコレクションのすべてのマシンがActive Directoryアカウントに割り当てられている必要があります。
詳しくは、「Citrix CloudによるCitrix Provisioningの管理」を参照してください。