UNC名の使用

UNC(Universal Naming Convention:汎用名前付け規則)形式の名前によって、ネットワーク上のファイルやそのほかのリソースの場所を定義します。UNCによって、共有リソースのそれぞれを固有のアドレスで特定することができます。UNCはWindowsおよび多くのネットワークオペレーティングシステムでサポートされます。

Provisioning ServicesではUNC形式の名前を使用して、すべてのProvisioningサーバーのためのオペレーティングシステムのストリーム配信データベースや特定のvDiskの場所を指定できます。

構文

UNC名は\\SERVERNAME\SHARENAMEの構文に従っている必要があります。ここで、SERVERNAMEはProvisioningサーバーの名前で、SHARENAMEは共有リソースの名前です。

ディレクトリやファイルのUNC名には共有名の下のディレクトリパスも含めることができ、次の構文で指定します。

\\SERVERNAME\SHARENAME\<ディレクトリ>\\<ファイル名>ファイル名>ディレクトリ>

たとえば、次のディレクトリにある構成データベースファイルを含むフォルダーを指定するとします。

C:\Program Files\Citrix\Provisioning Services

共有のProvisioningサーバー(server1)で、次のように入力します。

\\server1\Provisioning Services

注:UNC名を指定する上で、リソースがネットワーク共有である必要はありません。UNCはローカルコンピューターでのみ使用するローカルストレージを指定するためにも使用できます。

リモートのネットワーク共有へのアクセス

UNC形式の名前を使用してリモートのネットワーク共有にアクセスするには、Stream Serviceの実行アカウントがリモートシステムにも存在する必要があります。

UNC名を使用してリモートのネットワーク共有にアクセスするには

  1. ProvisioningサーバーでStream Serviceを実行するアカウントを作成します。このアカウントにはパスワードを割り当てる必要があります。そうしないと、Stream Serviceによるログオンに失敗します。Stream Serviceでほかのサービスと同じユーザーアカウントを共有することも、サービスごとにアカウントをセットアップすることもできます。
  2. vDiskと構成データベースのフォルダーを共有します。エクスプローラーを開いてフォルダーを右クリックし、[プロパティ] を選択します。[共有] タブをクリックして [このフォルダーを共有する] をクリックします。共有名を入力または選択します。
  3. vDiskとデータベースのフォルダー内のすべてのファイルに対して、必ずフルコントロールのアクセス許可を設定します。[共有] タブの [アクセス許可] をクリックするか [セキュリティ] タブをクリックして、適切なアクセス許可を設定します。
  4. Stream Service向け:
    • [コントロールパネル]、[コンピュータの管理]、[コンポーネントサービス]の順に選択して、Stream Serviceを右クリックして[プロパティ]を選択します。
    • [ログオン] タブをクリックします。[ログオン]の[アカウント]をクリックし、手順1.で構成したユーザーとパスワードでログオンするように設定します。
  5. すべてのStream Serviceを再起動します。構成ウィザードを使用すればこの設定が自動的に行われます。Stream Serviceはコンソールまたは管理ツールの [サービス] からも開始できます。

注: ストリーム配信サービスの構成時は、マップされるドライブ文字でvDiskやデータベースのディレクトリを指定しないでください。Stream Serviceでは、ディレクトリにマップされるドライブ文字を使用してフォルダーにアクセスできません。起動時にサービスが開始されるとき、マップされるドライブは存在しないためです。

UNC名の使用