よくある問題のトラブルシューティング
この記事では、Profile Managementの一般的な問題をトラブルシューティングする方法について説明します。
低速ログオン
ユーザーがログオンするのに時間がかかる場合は、次の手順に従ってトラブルシューティングを行います:
-
Citrix Directorの[ログオン期間]パネルでプロファイルのロード時間を確認します。通常より大幅に長い場合は、ユーザープロファイルを読み込むことでログオン速度が遅くなっています。
詳しくは、「ユーザーログオンの問題の診断」を参照してください。
-
Citrix Profile Managementのログファイルでプロファイルの処理時間を確認します。
C:\Windows\System32\Log Files\User Profile Manager
にあるProfile Managementのログファイルで、DispatchLogonLogoff
から始まるエントリを見つけます。次の例は、ログオン処理時間が10.22秒であることを示しています。DispatchLogonLogoff: ---------- Finished logon processing successfully in [s]: <10.22>.
-
推奨されるProfile Managementポリシーが適用されていることを確認してください。
ログオンパフォーマンスを向上させるために、「ユーザーのログオンパフォーマンスの向上」の推奨事項に従ってください。
-
Citrixテクニカルサポートに連絡してください。
引き続きログオンに時間がかかる場合は、Citrixテクニカルサポートに問い合わせてください。詳しくは、「Citrixテクニカルサポートへの連絡」を参照してください。
プロファイルがストリーム配信されているかの確認
ユーザープロファイルのストリーム配信を有効にしていて、この機能がユーザーのプロファイルに適用中かどうかを検証するには、次の手順を実行します:
-
Profile Managementのログファイルで、次の種類のエントリをチェックします。
pre codeblock 2010-03-16;16:16:35.369;INFORMATION;;;;1140;ReadPolicy: Configuration value read from policy: PSEnabled=<1> <!--NeedCopy-->
この機能が有効になっている場合は、最後のアイテムがPSEnabled=<1>と設定されている必要があります。
-
Profile Managementのログファイルで、ユーザーの次のエントリをチェックします:
pre codeblock 2010-03-16;20:17:30.401;INFORMATION;<domain name>;<user name>;2;2364;ProcessLogon: User logging on with Streamed Profile support enabled. <!--NeedCopy-->
ストリーム配信されたユーザープロファイルが適用中でない場合は、アイテムは次のようになります:ProcessLogon: User logging on with Streamed Profile support disabled。
適用されているポリシーの判別
UPMSettings.iniを使用して、適用されているProfile Managementポリシーを確認します。このファイルは、ユーザーストアの各Citrixユーザープロファイルのルートフォルダーにあります。ポリシーの結果セット(RSoP)を使用するよりも、このファイルを調べる方が便利な場合があります。これは特に、GPOと.iniファイルの設定を組み合わせて使用してポリシーを決定する場合に行います。
UPMFRSettings.iniファイルを使用して、除外の一覧にあるため処理されないプロファイルフォルダーを判別します。UPMFRSettings.iniファイルもルートフォルダーにあります。
破損プロファイルデータの除外
ユーザープロファイルが破損し、特定のファイルまたはフォルダーに問題があることが確実な場合には、同期処理から除外します。除外一覧にそのファイルまたはフォルダーを追加することで、実行できます。
レジストリエントリへの接続のクリア
(Profile Managementのあるなしにかかわらず)場合により、ログオフ後にレジストリプロファイルデータへの接続が保持されることがあります。これにより、ログオフに時間がかかったり、ユーザーセッションの中断が完了しなかったりすることがあります。MicrosoftのUser Profile Hive Cleanup(UPHClean
)ツールを使ってこの問題を解決できます。
ローカルプロファイルを削除
Microsoft Delprof.exeおよびSepago Delprof2はユーザープロファイルを削除するためのツールです。
ロックされ、キャッシュされたプロファイルの削除
VMwareソフトウェアを使用して仮想デスクトップを作成するときに、ユーザーのキャッシュされたプロファイルがロックされていて削除できない場合、トラブルシューティングの情報については、「Profile ManagementとVMware」を参照してください。
プロファイルの保存場所の識別
プロファイル問題の診断として、ユーザーのプロファイルのどこにファイルが保存されているのかを判別できます。次の手順は、プロファイルが保存されている場所をすばやく特定する方法です。
- イベントビューアーで、左側のペインの[アプリケーション]をクリックします。
- 右側のペインの[ソース]列で、対象となるCitrix Profile Managementイベントを検索して、それをダブルクリックします。
- イベントに割り当てられたユーザーストアへのパスが[全般]タブにリンクとして表示されます。
- ファイルにアクセスする場合は、リンクをクリックしてユーザーストアに移動します。
サーバーのチェック
サーバーがユーザーのログオンおよびログオフを正常に処理しているかを判別するには、ユーザーストアのユーザーのプロファイル内のPmCompatibility.iniファイルをチェックします。このファイルは、プロファイルのルートフォルダーにあります。このファイル内の最後のエントリは、ユーザーが最後にログオフしたサーバーの名前です。たとえば、Profile Management 5.0を実行するサーバーでは、エントリは次のようになります:
[LastUpdateServerName]
5.0=<computer name>
<!--NeedCopy-->
ロールバック
以前のバージョンのProfile Managementにロールバックするには、ユーザーストアをホストするファイルサーバーで、コマンドラインから「del /s」を実行します。このコマンドで、それぞれのプロファイルからPmCompatibility.iniファイルが削除されます。たとえば、ユーザーストアのローカルパスがD:\UpmProfilesの場合は、次のように実行します:
del /s D:\UpmProfiles\pmcompatibility.ini
<!--NeedCopy-->
コマンドが完了してから以前のバージョンを実行中のコンピューターにログオンして、ユーザーストアからプロファイルを受け取ることができます。
VMware上で動作するProfile Managementが複数プロファイルを作成する
複製されたVMwareフォルダーがユーザープロファイルに作成されます。複製には、増分フォルダー名(000、001、002、など)が付きます。この問題と解決方法について詳しくは、Knowledge CenterのCTX122501を参照してください。
Novell eDirectoryでログオン処理に時間がかかる
Citrix製品とNovell eDirectoryがある環境でユーザーがログオンを実行する場合、ログオン処理に時間がかかり、イベントログにエラーが書き込まれることがあります。セッションは、[個人設定を適用しています] の段階で最長で30秒間応答しなくなることがあります。この問題と解決方法について詳しくは、Knowledge CenterのCTX118595を参照してください。
ユーザーストアの除外フォルダー
除外フォルダーがユーザーストアに表示されます。これは既定の動作であり、修正の必要はありません。除外の一覧のフォルダーはユーザーストアで作成されますが、そのコンテンツは同期されません。
ログファイルにない情報
デバッグモードをアクティブ化しても、すべてのログ機能が自動では有効になりません。[ログ設定]で、ログを記録するイベントのチェックボックスをすべてオンにしているか確認します。
ヒント:一覧の最後のチェックボックスを有効にするには、スクロールダウンする必要があることがあります。
GPO設定無効
グループポリシーオブジェクト(GPO)で設定を変更しても、Citrix Profile Managementサービスを実行するコンピューターではそれが有効になりません。この問題は、グループポリシーがすぐには更新されず、展開で指定されたイベントや間隔を元に更新されるため発生します。グループポリシーをすぐに更新するには、コンピューターで「gpupdate /force
」を実行します。
変更を適用するには、https://docs.microsoft.com/en-us/windows-server/administration/windows-commands/gpupdateを参照して、コマンドプロンプトからgpupdate /force
コマンドを実行します。
ユーザーが新しいまたは一時的なプロファイルを受け取る
デフォルトでは、問題が発生したユーザーに一時プロファイルが提供されます。ユーザーストアは利用できません。その代わり、エラーメッセージを表示してユーザーをログオフさせるようProfile Managementを構成することができます。これはトラブルシューティングに役立てることができます。
この機能の構成手順については、「ユーザーの強制ログオフ」を参照してください。
一部の環境では、ユーザーがログオンすると、キャッシュされたプロファイルではなく新しいプロファイルを受け取ります。この問題と解決方法について詳しくは、Knowledge CenterのCTX118226を参照してください。
ユーザーストアでコピーが削除された後にもローカルプロファイルが存在する場合は、ユーザーが一時プロファイルを受け取ることがあります。ユーザーストアがクリアされてもログオフ時にローカルプロファイルが削除されなかった場合に、こういった状況が発生します。
Profile Managementではこのようなプロファイルの部分的な削除はネットワーク、共有、または権限のエラーとして処理され、ユーザーに一時プロファイルが提供されます。このような理由のため、プロファイルの部分的な削除は推奨されません。この問題を回避するには、対象のコンピューターにログオンしてプロファイルを手動で削除します。
展開環境にPersonal vDiskがある場合、Personal vDiskのデフォルトの処理が正常に実行されないとユーザーが一時プロファイルを受け取ることがあります。詳しくは、「ユーザープロファイルの移行」を参照してください。
仮想デスクトップセッションが非応答状態になるとプロファイルデータが失われる
Citrix Virtual Desktops展開環境では、リモートデスクトッププロトコル(RDP)セッションから切断されると、仮想デスクトップが応答しなくなるか、または再起動します。この動作によって、セッションの終了時にプロファイルデータがなくなるという問題が発生します。この問題は、Citrix Virtual Delivery Agentバージョン3.1.3242以降では解決しています。
ユーザーがログオンできない(イベントID:1000、ソース:Userenv)
ユーザーがCitrix環境にログオンできず、次のエラーメッセージが表示されます。「移動プロファイルが読み込まれなかったため、ローカルプロファイルでログオンしようとしています。(中略)ネットワーク管理者に問い合わせてください。」このエラーは、Windowsアプリケーションイベントログ(イベントID:1000、ソース:Userenv)に表示されます。
この問題と解決方法について詳しくは、Knowledge CenterのCTX105618を参照してください。
印刷
Citrix Virtual Desktops環境では、ユーザーはデフォルトのプリンターを選択できますが、ログオン間でこの選択が保持されないことがあります。この問題は、標準イメージモードのCitrix Provisioning Services Personal vDiskをベースとしたプールされた仮想デスクトップ上でCitrix Virtual Desktopsポリシーを使ってプリンターを設定するときに見られます。
この問題はProfile Managementによるものではありません。Profile Managementログファイルにプリンターのレジストリエントリがログオフ時にコピーされ(予期された動作)、ユーザーのNTUSER.datがエントリに含まれない(予期しない動作)ことが示されていたとしても、です。実はこの問題は、Citrix Virtual DesktopsがDefaultPmFlags
レジストリ設定を使用することによるものです。詳しくは、Knowledge CenterのCTX119066を参照してください。
予期しないプリンターがプロファイルに追加されることがあります。ユーザーがプリンターを削除すると、次回のログオン時にプリンターが再表示されます。詳しくは、Profile Managementサポートフォーラムを参照してください。
複数プラットフォーム上のアプリケーション設定の問題
複数プラットフォーム間で、アプリケーション設定のローミングが正常に実行されないことがあります。通常、これらの問題は次の原因で発生します:
- あるシステムから別のシステムには適用されない設定。たとえば、すべてのシステムには当てはまらないハードウェア固有の設定です。
- 異なるシステムに異なった構成でインストールされるアプリケーション。例:
- あるシステムではC:ドライブにインストールされているが、別のシステムではD:ドライブにインストールされているアプリケーション
- あるシステムではC:\Program Filesにインストールされているが、別のシステムではC:\Program Files(x86)にインストールされているアプリケーション
- あるシステムではインストールされているが、別のシステムではインストールされていないExcelアドイン
- プロファイルに設定情報を保存しないアプリケーションたとえば、ローカルマシンの設定またはユーザープロファイルの外に格納されている情報。
- レジストリに保管される言語特定の構成設定。Profile Managementは言語特定フォルダー名をVersion 1プロファイルでは自動的に変換しますが、レジストリでは変換しません。
ほとんどの場合、問題の原因となるシステムをより適切に標準化することでこれらの問題を最小化できます。しかし、(複数プラットフォームにおいて)OSまたは各アプリケーションに内在する非互換性によってこの問題が生じることもよくあります。問題となる設定が不可欠なものでない場合は、プロファイルからそれを除外することで問題が解決することがあります。
不明なアカウントが所有するプロファイル
ごく稀に、プロファイルが不明なアカウントに属していると表示されることがあります。コンピューターの [システムのプロパティ] ダイアログボックスの [詳細設定] タブで[ユーザープロファイル]の [設定] をクリックすると、[不明なアカウント]が表示されます。この問題はイベントログエントリの「Profile notification of event Create for component <application ID> failed, error code is ???.」によるものです。レジストリで、アプリケーションIDはMicrosoftコンポーネントのSHACCT Profile Notification Handlerを指定します。
お使いの環境でこの問題が発生するか確認するには、Profile Managementによりデータが処理されないユーザーとしてログオンして状態をチェックします。
これはProfile Managementによる問題ではなく、Active Directoryが仮想マシンスナップショットと適切に相互通信しないことによるものだと思われます。Citrixユーザープロファイルの操作は影響を受けません。ユーザーはログオンとログオフができ、プロファイルの変更は保持されます。
この記事の概要
- 低速ログオン
- プロファイルがストリーム配信されているかの確認
- 適用されているポリシーの判別
- 破損プロファイルデータの除外
- レジストリエントリへの接続のクリア
- ローカルプロファイルを削除
- ロックされ、キャッシュされたプロファイルの削除
- プロファイルの保存場所の識別
- サーバーのチェック
- ロールバック
- VMware上で動作するProfile Managementが複数プロファイルを作成する
- Novell eDirectoryでログオン処理に時間がかかる
- ユーザーストアの除外フォルダー
- ログファイルにない情報
- GPO設定無効
- ユーザーが新しいまたは一時的なプロファイルを受け取る
- 仮想デスクトップセッションが非応答状態になるとプロファイルデータが失われる
- ユーザーがログオンできない(イベントID:1000、ソース:Userenv)
- 印刷
- 複数プラットフォーム上のアプリケーション設定の問題
- 不明なアカウントが所有するプロファイル